ネットバンキング不正送金被害が拡大

警察庁が9月4日に発表した2014年上半期のネットバンキングの不正送金被害は、約18億5,200万円に上ります。またトレンドマイクロが2014年上半期に、日本国内で検出した不正送金を狙う「オンライン銀行詐欺ツール」の件数は3万553台。前年同期比で4倍近くに増加しています。

国別の感染割合
※国別の感染割合(2014年4月~6月)では、日本が全体の24%を占めています。

2014年の4月~6月期では「VAWTRAK(ボートラック)」と呼ばれるオンライン銀行詐欺ツールに、日本国内でも約2万台のパソコンで感染が確認されています。

VAWTRAKの被害の推移

オンライン銀行詐欺ツール「VAWTRAK」に感染したパソコンの場合、正規のWebサイトにつながっているにも関わらず、侵入した不正プログラムが正規サイト上で偽の画面を表示するので、利用者が気づきにくく、不正送金が完遂されてしまいます。

「VAWTRAK」に感染すると、パソコン上で送金を行う際に「プログレスバー」が表示されるのが特徴です。送金を行う中で、追加の認証情報が必要となった場合、その情報入力を促す偽の画面が表示され、利用者に追加情報を入力させて不正送金実行されます。

VAWTRAK
※プログレスバーとは、進歩状況をグラフで表示したバーのこと


Tag: セキュリティ