ネット不正送金 日本が標的

警察庁の発表によると、インターネットバンキングの正規サイトにログインするだけで、犯罪者の口座に自動的に不正送金される新種のウイルスが、2014年5月以降、日本で2万件以上検出され、標的が日本であることが分かりました。

新種のウイルスは、利用者が正規のネットバンキングのサイトにログインすると、感染したパソコンが検知し、自動的に他人名義の口座へ不正送金を命令する仕組みです。

2014年5月~8月の期間、日本の検出件数は、世界の約80%を占め、日本を標的にしたサイバー攻撃であることが分かりました。この新種のウイルスは、メールの添付ファイルや、企業のホームページに仕込まれ、開封や閲覧すると感染する恐れがあります。

従来の不正送金ウイルスは、感染したパソコンでログインすると偽の画面が表示され、利用者にIDやパスワードの入力を促して盗み取るタイプが主流で、盗んだパスワードやIDを悪用して後で不正送金していました。このため、大手銀行が分単位など一定時間で異なるパスワード「ワンタイムパスワード」を顧客に配信する対策を相次ぎ導入しました。この結果、従来型のウイルスで不正送金が難しくなり、ワンタイムパスワードを破る新種ウイルスが出現したとみられています。

新種のウイルス


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